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怪奇系児童書

石原豪人(いしはらごうじん)、中岡俊哉、佐藤有文、大伴昌司・・・・このあたりの名前を聞いて、ピクッとした人。私と同じです。おそらく、妖怪や悪魔、超能力、心霊、犯罪、サバイバル術等に興味がおありでしょう?私が生まれた1970年代には、オカルトやホラーを題材にした児童向けの書籍が数多く発行されていました。これらは今では考えられないほど、ショッキングかつ残酷、差別的な内容がバンバン含まれており、大人になってから見ると「よくもまあ、ここまで奇想天外なことをもっともらしく書けるな〜」と逆に笑ってしまうほどなのですが、私を含めた当時の子供たちにとてつもないインパクト(トラウマともいう・・・)を与えてくれました。この手のネタが大好きであった兄の影響で、私も当時これら怪奇系児童書に晒される羽目になったのですが、今では私の方がこれらを好き好んで集めるという、やはりちょっとおかしな(立派な?)大人になってしまいました(笑)。この怪奇系児童書の魔力に取りつかれた人は、なかなか抜け出れませんよ・・・
ここでは私のコレクションを紹介します。随時付け加えていく予定です。
もし皆さんでお売りしていただけるような怪奇系児童書をお持ちでしたら、ぜひご連絡ください
また、状況によってはトレードおよび何かイベントへの貸し出しも可能です。こちらもぜひご一報ください



ドラゴンブックス ジャガーバックス ジュニアチャンピオンコース ユニコンブックス その他

ドラゴンブックス

怪奇系児童書のまさに王者と呼ぶにふさわしいレーベルでしょう。1974年から1975年の短い期間に刊行された全11巻です(当初は全30巻刊行予定であったとのこと)。ただ、その内容のおそろしさから、当時何も知らずに買った子供たちが庭に埋めた(庭で燃やした)という説もあるほどで、古本市場ではあまり流通しておらず、市場に出たとしても非常に高額で取引されています。とにかく、この全11巻は、表紙から、醸し出す雰囲気が違っており、内容等も大人になってから見てみると、「ああ!この絵・写真、覚えてる!覚えてる!」というやつばかりです。私の頭の片隅が当時完全にやられていた、ということでしょうか・・・(笑)。

食糧危機を生きぬくための 飢餓食入門
著者:寺ノ門栄/講談社/1974年/当時530円/18.5x13cm

やはりドラゴンブックスのトップバッターは、これでしょう。全11巻の中でも特に奇書と呼ばれ、そのため、最も高額で取引されている『飢餓食入門』です。下記に述べているようなゲテモノ料理のオンパレードなのですが、普通に食べれるものや薬草などの紹介もありますし、食べ物になる動物や昆虫の発見・飼育法なども書かれています。内容的には、よくよく考えてみると、「ギャグというかダジャレでしょ!」みたいなものもあるのですが、不思議と説得力があったりします(笑)。いずれにせよ、こうったものを食べなくても済むような世の中であってほしいものです。ちなみに、作者のうまいものベスト5は、1:すっぽんなべ、2:アカガエルの砂糖煮、3:カタツムリのから揚げ、4:トカゲのソース焼き、5:猿の脳みそ、ですが、まずいものワースト5は、1:コオロギのさしみ、2:馬糞のから揚げ、3:キンギョのうんこ、4:ウジムシのてんぷら、5:ゲジゲジの素焼き、だそうです・・・
このインパクトのある表紙・裏表紙を見てください。何でこの表紙を見て、この本を買う気になったんでしょう(笑)。親なら止めるかと思いますが。それとも本当に何か役立つサバイバル本と思っていたのでしょうか?
モグラ料理も強烈ですが、カラス料理の”カアチャン”ならびに”ガア子”って・・・嫌なひびきです。
これは、もう写真のインパクト大です。”ミミさし”食べれる?
こういったものも料理されてしまいます。「石こう料理:たんぱく質の不足、カロリー不足が続いて、慢性の栄養失調から口がかわき、なにも食べないのに胃がきりきり痛んだりしてくる。そんなとき、思いきって石こうの彫刻をたたきこわし、歯の丈夫な人はそのままかじり、歯が弱く口が小さい人は、なべでどろどろににて食べよう」って・・
飢餓食特選メニュー中級コースの一つです。この”スズメ焼き”の絵がなんか印象に残っているのですよねえ。
飢餓食特選メニュー上級コースの一つですが、もう最高です。だって、ネズミとゴキブリという最強コンビを食べるページですよ。”ネズミのチュー焼き”というひびきも「なんだかなあ」と思いますが(苦笑)、ゴキブリの”ゴキパン”はこれまたオチがありまして・・・「ゴキパン:ゴキブリのあしとはねを焼き切り、油であげたのを、食パンにはさむだけのかんたんなものだが、食べることはむずかしい。このごちそうを出されると、みんな飛び上がってにげ出すぞ。そこが、このメニューのほんとうのねらいだ。みんなが食べずに置いていったゴキパンを集めて、ゴキだけをそっとはがして、パンをぱくつくというわけだ。なんだ、そんなの、といってはいけない。飢餓時代になると、こういうあさましいアイデアのあるなしが、餓死するかしないかの分かれ目になるんだ。・・・・」って・・・(泣)
これまた、飢餓食特選メニュー上級コースの一つですが、フナムシとボウフラというコンビも、強烈ですね。
昆虫の王者カブトムシも、変なダジャレで、幼虫はてんぷらまたはフライパン焼、成虫は首チョンパされてます。とほほ・・・

恐怖と怪奇の世界 吸血鬼百科
著者:佐藤有文/講談社/1974年/当時530円/18.5x13cm

記念すべきドラゴンブックス第1号です。対象はモンスター界の代表選手ドラキュラを中心とした吸血鬼です。1. 恐怖の吸血鬼ベスト10、から始まって、2. 吸血鬼の七大超能力、3. 吸血鬼の発生と伝説、4. 実在した吸血鬼たち、5. 吸血鬼の科学、6. 二十世紀の吸血鬼事件、7. 吸血鬼の最後、8. 世界の吸血鬼、というラインナップで、嫌というほど、吸血鬼ネタを紹介してくれています。この手の怪奇系児童書では当たり前ですが、嘘やまゆつばものの話もそれらしく書かれており、これを素直に読んだ当時の子供はショックでおののいたことでしょう(苦笑)。ここまで書かなくてもという感じですが、当時は、「とにかく、我々の一致したコンセプトというのは、子どもを対象と考えないで、大人が読んでも面白いような、まあ、お母さん方には嫌がられても、親父ならきっとわかってくれるんじゃないか、そういうことで始めましたから、とにかく手を抜かずに作ってましたね」(『活字秘宝 この本は怪しい!!!』 ”ジャリ向け入門本シリーズのひみつ 『ドラゴンブックス』生みの親土屋紀夫氏インタビュー”より)という心意気で作られたとのこと。ですから伝説のシリーズとして、今も(一部の人に)記憶に残っているのでしょう。怪奇系児童書の代表的な著者である佐藤有文氏、そして挿絵に石原豪人氏や南村喬之氏らを迎え、伝説の始まりとしてふさわしい出来上がりになっています。
いや〜やはり石原豪人氏の絵はいいですねえ。女性が美しすぎるぐらい美しく、なまめかしいのは石原氏の真骨頂(私の中の”美”の基準の一つになっています)ですが、表紙では生首になっていますし・・・こんな表紙の本が当時の本屋に並んでいた(子供用コーナー?)と思うと、当時は幸せだったのか、そうでなかったのか・・・
本を開いて最初がこれです・・・名優クリストファー・リー氏(まだご健在!)の有名なドラキュラ伯爵のショットですが、ギエーー!という声でも聞こえてきそうです。
石原豪人氏が描く、吸血鬼ドラキュラのモデルになったといわれるルーマニアのヴラド・ツェペシュ(”ツェペシュ”は串刺しの意味。正式には、ワラキア公ウラド三世)です。やっぱり豪人氏の描く絵は迫力がありますねえ。
いや〜この絵、よく覚えていますよ〜。この闇の中の嫌〜な赤色・・・
続いてこれ!”ドラキュラとならぶ吸血鬼の大王”と紹介されている吸血鬼バーニイですが、それよりも、この生首が怖すぎです(メリルストリープに似ているな・・・)。
これもよく覚えている絵柄でして・・・やはりこのオオカミの嫌〜な目の色でしょうねえ。
左ページの写真は、スペインの画家ゴヤが描いた、神話をベースにした『我が子を食らうサトゥルヌス』ですが、この絵はこの手の怪奇系児童書によく出ていましてね。私もすっかり説明を信じ込んで、”食人鬼”の絵と思っていました・・・絵がすごいのは間違いなのですが・・・
宇宙生物まで出てきました(笑)。左ページの上は1958年作品の『顔のない悪魔』の脳みそモンスター、下は1953年の『惑星アドベンチャー スペースモンスター襲来!』の火星人のボス(タコみたい・・・)です。この脳みそモンスターは、宇宙生物ではなく、人間の思考が具現化・怪物化したものなんですが、この写真、これまたこの赤色が不気味な色をしていましてね。いや〜インパクトがありました。どちらもカルトSF映画として有名?です。
このページ、たいしたインパクトがなさそうですが、左のページの写真説明「20世紀最大の吸血鬼ジョン=ジョージ=ヘイが1949年に警察に捕えられたとき、硫酸おけの中で、まだ完全にとけていなかった死体の骨などが動かぬ証拠となった。この写真は、人間がバラバラにされた肉や骨。」・・・って、そんなもん出せるか!!(笑)。素直な子供が見てたらおかしくなっていただろうなあ。私は最初からおかしかったので大丈夫ですが・・・(苦笑)。
”危機一髪!吸血鬼ふうじ”のページです。「吸血鬼は、あらかじめコウモリなどを家の中へはなってからしのびこんでくるので、雨がさのコウモリでもけっして開いてはならないという。」・・・って(苦笑)。左ページの下は、「入口のドアに動物の心臓をさしておく。」・・・そんなんできるか(苦笑)。
名優 岸田森(きしだしん)氏が和製ドラキュラを演じた1971年東宝作品『呪いの館 血を吸う眼』の写真も出ています。あと和製吸血鬼と言えば、『吸血鬼ゴケミドロ』ですね(高英男氏の演技&雰囲気最高です!)。
いや〜こんなに吸血鬼がいて、なんかワクワクしますねえ。このあと、個別に紹介されているのですが、どれもインパクト抜群で頭から離れません(笑)。


ジャガーバックス

すでに紹介したドラゴンブックスが、闇の地下プロレスだとすると(笑)、このジャガーバックスと、次に紹介しているジュニアチャンピオンコースは、表の2大怪奇系児童書レーベルといった感じです(イメージは、ジャガーバックスがアントニオ猪木の新日本プロレス、ジュニアチャンピオンコースがジャイアント馬場の全日本プロレスかな・・・)。いずれにせよ、このジャガーバックスは、1972年頃から83年頃までハードカバーの約62冊が刊行され、その後、1985年から90年頃までのソフトカバーのビッグジャガーズに変更(約19冊刊行)、その他、ポケットジャガー(約15冊)、ジャガー・サイエンス(約5冊)といったシリーズもあり、長年子供たちを楽しませて(トラウマを与えて)きました。ジャガーバックスの62冊が扱う分野は多岐に渡り、ミリタリーものや雑学系、乗り物、スポーツ、アニメ系などもあるのですが、やはり私が興味があるのは、オカルト・怪奇系、またはミステリー系のものです。そのあたりを中心に紹介します。

なぞの怪獣大図鑑
著者:風林順平/立風(リップウ)書房/1981年/当時650円/18.5x13cm

ジャガーバックスのトップバッターは、これでいきましょう。ジャガーバックスの中でも現存数がかなり少ないと言われていて(ジャガーバックスからビッグジャガーズの切り替え時期に刊行されたため)、人気のタイトルの一つです。この本は私が子供の頃からずっと持っていたものの一つですが、いや〜、もうワクワクというか、トラウマというか・・・今の時代では偽物と証明された当時の証拠物も幾つかありますし、最近?のチュパカブラや、モスマン、フライング・ヒューマノイドなどはまだ紹介されていませんが、いずれにせよ、、こういったUMA(Unidentified Mysterious Animal)ものは、いつの時代もロマンがあるものです。死ぬまでにネッシーの類(たぐい)の生物に出会うことはできるのでしょうか・・・・
この表紙いいですね。ネッシー、雪男、マンモス、怪鳥とUMAものの王道な感じです。
今の若い人は知っているのでしょうか。UMAの王者とも言える、ネッシーです。頭のこぶつきバージョンの絵になっていますが、こんな感じで湖から出てきたらそりゃ怖いですよねえ・・・。色々なところで首長竜関係の目撃情報はありますが、やはりネス湖のネッシーの雰囲気(行ったことがないのでイメージだけですが・・・)がいいのですよねえ。
1977年の4月25日に、ニュージーランド沖で操業中の、日本の遠洋トロール船瑞洋丸によって引きあげられた謎の生物の死骸です。ニューネッシーとして当時話題になりました。あまりにも腐敗臭がひどく、海に捨てられたため、真相は解明されていませんが、それを聞いて、「ああ・・・なんで捨てたんや〜」と嘆いた子供は当時多かったと思います。
雪男(ビックフット)系も、UMAでは定番ですが、最近はあまり関連ニュースを聞かなくなった気がしますね。やはり雪男も、今の時代は、生き残りが難しくなっているのでしょうか・・・
ここからは、子供の頃この本を読んで、絵のインパクトで印象に残っている(トラウマになっているともいう-笑)のを紹介しましょう。アフリカのジンバブエの大翼手竜、コンガマト(”翼を持ったトカゲ”とのこと)です。こんなんにさらわれたら・・・ひゃ〜
こんなのが海にいたら、失神です・・・(苦笑)
これまた、こんなのを想像すると海を泳げなくなりますよ。こんな死に方したくねえ〜〜(苦笑)
さて、日本におけるUMAの代表と言えば、このツチノコでしょう。ドラえもんに出てくるツチノコはかわいいのですが(笑)、このツチノコの表情の凶悪なこと・・・。
最後は、いきなり”まぼろしの妖獣たち”として紹介されている、ニューギニアの半魚人です。19世紀の初め、イギリス人のベネット教授は、これら半魚人に出会い、証拠の写真を撮ったものの、雨に濡れた衣類と共に、現地人のポーターが、カメラのフィルムもひっぱりだして太陽にさらしてしまったそうな・・・。オーマイガー(苦笑)


いちばんくわしい 日本妖怪図鑑
著者:佐藤有文/立風(リップウ)書房/1972年/当時650円/18.5x13cm

ジャガーバックスでおそらく最も有名なのは、いずれ紹介するであろう『いちばんくわしい 世界妖怪図鑑』とこの本でしょう。1972年に出発されましたが、私が今持っているのは1979年の第31刷ということで、かなりの長い期間売れていたものと思われます。妖怪モノと言えば、やはり水木しげる氏関連のものが代表的ですが、この本も、この業界では有名な佐藤有文氏の文章と石原豪人作を中心とした迫力のある絵柄もあいまって、非常によい出来の内容となっています。今の時代の子供たちは、”妖怪”と言ってもピンとこないと思いますが、私の子供時代は、こういった”妖怪”というものの存在をまだぎりぎり感じることができていたというか、それぞれの妖怪のキャラクターが、何か人にとって大事なこと(人間の”業”とか、自然や未知なるものへの畏怖や畏敬の念、想像力の重要性など)を私たちに間接的に教えてくれていたような気がします。そういう意味ではこういう本に小さい時に巡り合うことができていてラッキーであったのかもしれません。
この、くびれ鬼とあかなめが出ている表紙、覚えている人も多いと思います!こういった表紙の本が当時の本屋に並び、子供が買っていたのですよねえ。色々な意味で”鍛えられていた”のだと思います(苦笑)。
河童も石原豪人氏が描くと迫力ありますねえ。
昔、小さい頃に、この手の映画やテレビ、漫画をよく見ていたからだと思いますが、日本の妖怪で私が怖いと感じるものの一つがこの手の化け猫系です。
この本で印象に残っているほのぼの?妖怪キャラ第1弾です。1968年に公開された映画『妖怪百物語』からのスチールですが、おしろい婆さん、なんともいえない味わいがあるのですよねえ・・・
一方、上のおしろい婆さんに比べて、この鬼ばばあのページは、怖さとエロスが同居していてなんとインパクトがあること!
ほのぼの?妖怪キャラ第2弾の座敷わらしです。座敷わらしは色々な妖怪系の本で紹介される有名キャラですが、この座敷わらしは顔(のでかさ&鼻たれ)のインパクトがぴか一で、よく覚えいてます。
いや〜、やはり石原豪人氏の描く女性は美しいです。左のくもになった姿はもちろん恐ろしいですが・・・
ほのぼの?妖怪キャラの第3弾です。見よ、このインパクト!はらだしです。「・・・夜中にあらわれたら、『さあ、いっぱいのんでください』とお酒をだせばよい。すると、妖怪・はらだしは、ひどくよろこんで、酒を飲むと手ぶりよろしく、ゆかいな<はらだしおどり>を見せてくれる。そして、その人にはきっとよいことがおこる。」だそうです。会いたいなあ・・・
このさがりは、怖いというか、造形がすごいですねえ。
ほのぼの?妖怪キャラの最後をかざるのは、このびろ〜んです。名前といい、造形といい、上のはらだし以上のインパクトです。「この妖怪は、またの名を<ぬりぼとけ>ともいう。『びろ・びろ・びろーん』という呪文をとなえて、ほとけさまに化けようとしたところ失敗してこのような姿になったのだ。全身がコンニャクのように、ぶよぶよしていて、そのしっぽで人の顔や首をなでる。塩をかけると、消えていなくなる。」だそうです。このキャラ大好きなんですよね。
ということで、最後に、この天井さがりです。こんなの寝てる時に出てきてほしくないなあ・・・


ジュニアチャンピオンコース

表の2大怪奇系児童書レーベルの一つに位置付けているジュニアチャンピオンコースを紹介します。このジュニアチャンピオンコースですが、1970年前半から1980年前半にかけて学研こと学習研究社から発行されました。既に述べたドラゴンブックスやジャガーバックスと比べると、スポーツやクイズ・ゲーム等、健全というかさわやかな内容を扱っているものが多く、本の体裁もそれほどおどろおどろしくないので(苦笑)、見た目は一般的な児童書に見えます。ただ、幾つかのネタは、当時はやりのオカルト・怪奇、ミステリー系を扱っていまして、やはり子供にかなりのインパクト(トラウマ)を与える内容になっていました・・・ということで、このあたりのインパクトを与えてくれた内容を中心に紹介していきます。

なぞ驚異 七つの世界の七不思議
著者:庄司浅水/学研/1974年/当時480円/18.5x13.5cm

ジュニアチャンピオンコースのトップバッターは、これでいきましょう。珍しいタイトルではなく、また内容もオーソドックスな世界の七不思議系ですが、なぜか私の家に昔から2冊あったという(笑)。どれだけこの手の話が好きだったかがわかります。
ツタンカーメンの表紙ということで、この手の定番の表紙ですね。ワクワクします。
第1章は、”遺跡の七不思議”です。定番のツタンカーメン王の呪いやノアの箱船、黄金郷エルドラドなどが紹介されています。写真は、ポンペイの大噴火ネタですが、死の瞬間を伝える死体の石こう型はインパクトがありました。
第2章は、”海洋の七不思議”ということで、ムー大陸ネタや、サルガッソーの話などが紹介されています。写真は、私の好きな巨大海ヘビものですが、やはり、倒して捕まえたけど、船が行方不明になって、この巨大海ヘビも行方不明という、案の上のオチになっています(苦笑)。
第3章は、”宇宙の七不思議”ということで、UFO以外にも、彗星の話やブラックホールの話が紹介されています。写真は、隕石ネタですね。
第4章は、”動物の七不思議”ということで、定番のネッシーや雪男以外に、レミングの死の行進や、遠い距離から帰ってきた犬など普通の動物の話も紹介されています。写真は、イギリスのデボンシャー村を襲った、なぞの動物(サタン)の話でして、それにしてもこの動物、ものすごい姿をしています(笑)。
第5章は、”自然現象の七不思議”です。ポルターガイスト系の話や、エアーズロックやろうかん洞など自然が作り出した風景の話があります。写真は、これまたよくある人体発火ネタです。
第6章は、”人間の七不思議”ということで、突然人が消える話や、ダライラマの話もあります。写真は、これまたよくある、他人同士が何から何までそっくり系というやつです。この絵、よく覚えているのですよねえ。
最後は、”事件の七不思議”ということで、予知・予言系の話が出てきますが、最後の最後に紹介される話が、この風船少女(笑)です。


きみならどうする? ゆうれい屋敷の探検
原作:パッカード、絵:岩田浩昌/学研/1980年/当時540円/18.5x13.5cm

ジュニアチャンピオンコースの2番目は少し変わったタイプのものでいきましょう。通常は色々な専門ネタを扱っているこの手の児童書ですが、これはいわゆるゲームブックになっています。つまり、物語を読んでいくのですが、途中で”どうする?”という二者択一の判断を求められ、それに応じたページにどんどん進んでいくというものです。ですから、その判断の仕方で、物語の展開の仕方やラストが変わります。
私はこの手のゲームブックは、双葉社のルパン三世もの(『さらば愛しきハリウッド』や『ダークシティの戦い』(共に1985年)など懐かしいですねえ。このシリーズは本当によく遊びました)をよくやっていたのですが、ジュニアチャンピオンコースでは唯一このタイトルを子供の頃から所有していました(他には、『タイムトンネルの冒険』、『海底都市の冒険』、『サハラさばく気球旅行』、『大宇宙の冒険』、『スパイ大作戦』などのタイトルがあったようです)。
今回約30年ぶり?にやりましたが、最もハッピーなエンディングになかなか行きつかないことといったら・・・(笑)。でも子供の時に何度もトライして、この場面にたどり着いて喜んだことを思い出しました。それにしても、本当に感覚的に判断しているので、今まで全く読んだことのない場面もまだ残っていると思います。死ぬまでに再びそういった場面を読むことができるのでしょうか・・・
原作のパッカードさんは有名な人なのですかね?いずれにせよ、この挿絵が、昔よくあったジュブナイル本の雰囲気をよく表しています。
登場人物ですが、主人公=きみ自身と、いとこのジェーンとマイケル、そしてなぞのえんとつ屋敷の、ビックレイ夫人、メイドのレナ、庭番のジャービス、ネコのメリッサ、そして謎のジリアム弁護士です。あとは、さらに脇役で警察官なんかが出てきます。
ということで、主人公は、いとこのマイケルとジェーンのところに遊びに来たのですが、そこで不思議なえんとつ屋敷の存在と、そこに住んでいる(住んでいた)人々、そして呪いの話を聞きます。そして案の定、マイケルが冷やかしてきて(笑)、主人公はこの不気味な屋敷に入るかどうかの判断を求められ、物語がいよいよスタートすることになります。
★もしきみが、「よし、中にはいってみる」というなら、8ページに進みなさい。
★もしきみが、「いや、やめておくよ」というなら、10ページに進みなさい。

ということで、マイケルに冷やかされた主人公は、このえんとつ屋敷に入るはめになります。マイケル、ジェーン、そんなところで見ていないで一緒に来てくれよ〜(泣)。
上とは違って、「いや、やめておくよ」のシナリオです。私も実際はおそらくこの判断(笑)。ただ、ジェーンがいきなり、「私がはいってみるわ!」です。ああ、ジェーン・・・(泣)。
そのままジェーンだけを行かせる主人公もマイケルもへたれな奴らですが、これまた案の定(笑)、ジェーンが戻ってこず・・・
結局、”中に入るか”、”助けを呼びに駈け出して行ったマイケル(奴はいつも楽なほうへ逃げやがります・・・)を待つか”という判断を迫られます。
おそらく屋敷の中で最初に出会う可能性が高いのは、このメイドのレナでしょうか。綺麗な人なのですが、実在の人間か、それとも幻かなにかか・・・。
そして、この物語の鍵を握る重要人物(動物)の、ネコのメリッサ。ビックレイ夫人は、誰ひとりネコに近づけないように、この屋敷に呪いをかけたとのこと。この猫ははたして敵か味方か・・・
左は、死んでいるとも、生きているとも噂されている、この屋敷に呪いをかけたという女主人、ビックレイ夫人です。こんな魔女みたいな恰好(特に鼻)をしている人に会ったら怖いでしょうねえ。
以下の文章はネタばれにもなっていますので、気になる方は画面の絵だけをみて雰囲気を味わって下さい

画面に”終わり”の文字があるのがわかると思いますが、エンディングの一例です。文章はもちろん細かく違っているのですが、よくある典型パターンの、”屋敷に(永遠に?)閉じ込められてとほほ・・・”というエンディングです。
こちらも典型パターンの、”なんとか屋敷から出ることができて、ほっ”タイプのエンディングです。ただどれも、結局のところ謎が解決していない、ちょっと消化不良の感じなんですよねえ。
オチは特に言いませんが(画像の文章もなんとか読めそうなのですが、あまり読まないでくださいね)、この場面が、最もハッピーと思われるエンディングです。もちろん、左ページがそうで、右ページだと「きーっ!」てなっちゃいそうなのですが(笑)。
とにかく、子供の頃、初めてこの終わり方をした時は、本当にうれしかったです!


ユニコンブックス

ドラゴンブックス、ジャガーバックス、ジュニアチャンピオンコースの3大怪奇系児童書と比べると地味ですが、ドラゴンブックス的な名前といい、ジュニアチャンピオンコースと似た見た目といい、これらの一角に食い込もうとした努力の跡が見える?なかなか興味をそそられるレーベルです。ただ、『1 推理 名探偵40人に挑戦』、『2 スパイ 極秘情報をさぐれ』、『3 天才 天才102人のひみつ』、『4 ミイラ ミイラ・なぞをさぐる』、『5 人体 人体びっくり解剖』と発行され、6番目は『6 奇習 未開民族の謎ふしぎ』が予定されていたようなのですが、結局は『6 SF SFクイズに挑戦』となり、そのあとは、『大恐竜』、『怪奇』、『科学捜査』、『暗号』、『巨人』と刊行されたようですが、これら10冊程度のタイトルが刊行されたのみで終了してしまいました(『奇習』だけは未だに誰も見たことがないという幻のタイトルになっていますし、後半のタイトルはなかなか市場に出てきません)。いずれにせよ、既に紹介したメジャー3者が闇の地下プロレス、新日本プロレス、全日本プロレスとすると、イメージ的に国際プロレスといいましょうか(笑)。
ユニコンのいわれとして、以下のような記載があります「・・・。伝説によるとユニコンは、ノアの箱舟からつき落とされておぼれ死んだといわれる。馬とも獅子ともつかぬ常識外れの姿をしていたため、大洪水を生きのびる価値がないと、ノアが判断したからである。こうしてユニコンは死んだ。と同時に人間は”常識をこえる考え方”を失った。しかし、私たちは”常識”という呪縛から解放されねばならない。従来の常識や既成の尺度にとらわれることなく、広い視野と柔軟な態度で真実を追求していくことが大切だからだ。ユニコンをこのシリーズのシンボルとした理由も、ここにある。」・・・いいことを言っています。

ミイラ ミイラ・なぞをさぐる
著者:たかしよいち/ユニコン出版/1974年/当時580円/18.5x13cm

ドラゴンブックスの『ミイラ大百科』のほうがこの業界(?笑)では有名かもしれませんが、ユニコンブックスのトップバッターとしてこのタイトルを紹介しましょう。”第1編 日本のミイラをみる”は、”第1章 中尊寺のミイラ”、”第2章 出羽三山のミイラ”で構成されており、”第2編 世界のミイラをみる”は、”第1章 黄金王のミイラ”、”第2章 砂ばくのミイラ”、”第3章 氷づけのミイラ”、”第4章 よみがえったミイラ”、”第5章 ジャングルのくん製ミイラ”となっています。”第3編 ミイラびっくり情報”では、”いろいろなミイラ”、”ミイラになった動物”、”日本のミイラ一覧表”が載っています。ドラゴンブックス版と比べると、ネタはだいぶかぶっているものもあるのですが、最初に日本のミイラを丁寧に紹介したり、、やはりジュニアチャンピオンコースに近いといいますか、全体的に、非常にまじめなつくりとなっている印象です。全体的に文章が多く、写真や絵もドラゴンブックスと比べると、どぎつさが抑えられているといいますか。
これが噂の、ジュニアチャンピオンコースにそっくりなカバーです(笑)。
ユニコンブックスはこういった漫画(劇画)が途中に挿入されているのが特徴です。今や世界遺産になっていますが、中尊寺のミイラの紹介です。
この切り絵もインパクトがありますね。左目がえぐられた鉄門海上人のミイラになるまでのストーリーが紹介されています。
出羽三山のミイラということで、山形県の月山、湯殿山、羽黒山あたりのお寺に安置されている(今でも安置されているのでしょうか・・)、入定ミイラが紹介されています。
こういった感じで日本のミイラさんの紹介が並びます。やはり、ミイラはこういった実物写真がどれだけ出ているかが重要ですね。
世界のミイラということで、ツタンカーメンの話など、エジプトのミイラが紹介されています。画像は王のミイラのつくり方です。
世界のミイラの第2弾は、砂漠のミイラということで、中央アジアのゴビ砂漠の話などが紹介されています。
ここからはよりインパクトがあるページ集です。まず第1弾は、中国馬王堆漢墓から発掘された女性のミイラです。身分の高い貴族の夫人であったとのことです。
第2弾は、ニューギニアのクカクカ族のくん製ミイラです。この山の上に安置されたミイラはかなりのインパクトです!!!
最後第3弾は、この手のネタでは必ず出てくる干し首です。南米ヒバロ族の首のミイラ、サンサです。これもインパクト大ですね。

以上のネタは、ドラゴンブックス版でも紹介されているのですが、ドラゴンブックス版は文章以外に挿絵が満載でしかもその挿絵がいやらしいほどおどろおどろしい絵柄でして・・・(苦笑)。あと、同じ写真でも赤や緑の色をつけていて、本当に怖いのですが、ユニコンブックスのほうは、文章も多く、結構トーンを抑えている感じです。初心者向けですね。
今はミイラというネタ自体がなかなか世の中に出て来なくなっていますが、日本のミイラ一覧表です。既に紹介した出羽三山のミイラ群など、やはり東北が多いですね。
巻末は、この本の作者である、たかしよいち氏へのインタビューです。質問内容はあまりミイラとは関係ありません(笑)。あと、なぜか、顔写真は実物ではなく銅像です・・・
既述の通り、幻のタイトル『奇習』が書かれています。おそらく色々と問題がある内容であったのではと推測できますが、とにかく、刊行されたのかされなかったのか・・・


巨人 世界48人の巨人・英雄
著者:笠原秀/ユニコン出版/1976年/当時580円/18.5x13cm

いぶし銀の国際プロレスこと、ユニコンブックスの紹介第2弾として、このタイトルを挙げました。以前述べたとおり、ユニコンブックスのタイトルは、出版されたかどうか不明な幻の一品『奇習』以外にも、後半に出版されたものはなかなか市場に出てきません。そしてこの作品ですが、番号では11番目ということで、おそらくユニコンブックス最後の一品と思われます。最初にこの”巨人”というタイトルを見たとき、どう考えても、『進撃の巨人』ではないですが、あの手の巨人伝説等を思い浮かべた人が多いと思います。ただ、この手の本としては、正攻法というか、まじめな、世界の偉人の紹介になっているという・・・・。ただ、同じような分野の偉人二人を並べての紹介であったり(同じような分野の偉人ですが、性格や行きついた結果が違っていたりと、歴史や人生の数奇さのようなものがより鮮明になってきます)、毛沢東とゲバラや、ガンジーとM.L.キング、カーネギーとフォード、ゴッホとセザンヌ、大久保利通と伊藤博文など比較的新しい時代の、渋めの人選がされているところが、ユニコンブックス最後の意地というか、誇りのようなものが感じられます(おおげさですが・・・笑)。ということで、第1編は”世界の巨人たち”、第2編が”日本の巨人たち”という構成で、全48人が紹介されています。
JFKと毛沢東、イエスという表紙のセンスはなかなかです・・・
”第1編 世界の巨人たち”から、1. 大帝国を築いた巨人 アレクサンドロスVS.始皇帝、2. 神を創造した巨人 シャカVS. キリスト、3. 冒険に生きた巨人 バスコ・ダ・ガマVS. マゼラン、4. 生物学にかけた巨人 ダーウィン VS. ファーブル、というラインナップです。左の画像でははっきり読めないのですが、対象となっている二人の会話が関西弁っぽくなっていたり、結構おもしろいやりとりになっています。
引き続き、”第1編 世界の巨人たち”から、5. 医学につくした巨人 ジェンナー VS. パスツール、6. 革命に生きた巨人 毛沢東 VS. ゲバラ、7. 民主主義とたたかった巨人 リンカーン VS. ジョン・F・ケネディ、8. 宇宙にいどんだ巨人 ツィオルコフスキー VS. ゴダード、9. 科学の壁にいどんだ巨人 ファラデー VS. キュリー夫人、というラインナップです。
引き続き、”第1編 世界の巨人たち”から、10. 平和にかけた巨人 ガンジー VS. M.L.キング、11. 古代文化を探求した巨人 シャンポリオン VS. シュリーマン、12. 発明にかけた巨人 ワット VS. マルコーニ、13. 資本主義に生きた巨人 カーネギーVS. フォード、14. 芸術の巨人 ゴッホ VS. セザンヌ、というラインナップです。
次に、”第2編 日本の巨人たち”から、1. 国家をつくりあげた巨人 聖徳太子と 天智天皇、2. 民衆をささえた巨人 親鸞と日蓮、3. 辺境に生きた巨人 近藤重蔵と間宮林蔵、4. 近代医学を開いた巨人 杉田玄白と華岡青洲、5. 全国統一にかけた巨人 豊臣秀吉と徳川家康、というラインナップです。
引き続き、”第2編 日本の巨人たち”から、6. 日本文化をになう巨人 世阿弥と千利休、7. 明治維新の巨人(1) 高杉晋作と坂本竜馬、8. 明治維新の巨人(2) 大久保利通と伊藤博文、9. 産業開発につくした巨人 野中兼山と二宮尊徳、10. 文学に生きた巨人 森鴎外と夏目漱石、というラインナップです。
今や、世界における中国とキューバの状況や位置づけ・重み等もこの頃とはだいぶ変わってしまいましたが、毛沢東とゲバラの紹介です。二人の子供のころの様子から入り、革命活動時の様子が簡単に書かれています(一つのトピック=2人分でだいたい6ページぐらいさかれているに過ぎないので、よくある伝記のような詳細な話はできません)
通常、華やかな宇宙飛行士あたりが紹介されてもよいのかもしれませんが、”宇宙にいどんだ巨人”として、ロケット理論をほぼ完成させた、帝政ロシア時代のコンスタンチン・ツィオルコフスキーと、液体燃料のロケット打ち上げに成功したアメリカのロバート・ゴダードが紹介されています。渋いセレクションです。
”発明にかけた巨人”ということで、蒸気機関の改良に成功したイギリスのジェームズ・ワットと、電磁波による通信装置を考案したイタリアのグリエルモ・マルコーニが紹介されています。ただ、ワットのほうは、当時、性格に問題があったらしく、”ボヤキのワット”というタイトルで当時のエピソードが紹介されています(苦笑)。
この辺りを選ぶのもセンスがいいですね。”資本主義に生きた巨人”ということで、アメリカの”鋼鉄王”アンドリュー・カーネギーと、”自動車王”ヘンリー・フォードです。今の時代だとこのあたりのカテゴリーにラインアップされるのは誰になるのでしょうか。
”民衆をささえた巨人”として、鎌倉時代 浄土真宗の開祖 親鸞と 日蓮宗の開祖 日蓮です。南無阿弥陀仏 と 南無妙法蓮華経、ですね。
”日本文化をになう巨人”として、能楽の世阿弥と、茶道の千利休が紹介されています。このあたりの人物にあらわされるわび・さびの精神は確かに日本文化の一つの大きな源流ですね。
”産業開発につくした巨人”として、江戸時代の儒学者&土佐藩の家老、野中兼山と、二宮金次郎として有名な二宮尊徳が紹介されています。二宮尊徳は、金次郎としてのイメージが強すぎて結局何をした人なのかあまりわかっていない人が多いかと思いますが(苦笑)、さらにマイナーな野中兼山と共にその偉業が書かれています。
ユニコンブックス恒例(笑)、本の著者(笠原秀氏)へのインタビューページです。「大きなからだ。やさしい目。低い声。毎日日曜日、ソフトボールをするのが楽しい、とおっしゃる笠原先生。・・・」と始まるのがほほえましいですねえ。この本を書いた動機を聞かれて、「この本でとりあげた何十人という人々の生き方、それぞれの人間のもつ裏と表のおもしろさに、興味をもったからです。・・・」と答えられていらっしゃいますが、”人間のもつ裏と表のおもしろさ”というのがなるほどなという感じです。
初期のタイトルでは書かれていた幻のタイトル『奇習』はこの時点ではもう書かれていませんね。他のタイトルはすべて実在しています。今回の『巨人』はなかなか市場に出てきませんが、同じようなレア度と人気からすると、『怪奇』と『科学捜査』あたりが貴重でしょうか。


その他

ドラゴンブックス、ジャガーバックス、ジュニアチャンピオンコース、ユニコンブックスと同じ頃に販売された、怪奇系児童書に位置づけられるものを紹介します。これまた、皆さんがなんとなく覚えているものが多くあることでしょう。「こんなのを当時、よく堂々と販売したよなあ・・・」と驚くものばかりです。

ショック残酷大全科
著者:日野康一/秋田書店/1982年/当時670円/15x10.5cm

表紙に、”身の毛もよだつ映画の残酷シーン大登場”と書かれてある通り、この頃公開されたショッキングな映画のシーンを紹介したものです。構成ですが、パート1は、残酷ゾーン:残酷映画の巨匠ヤコペッティの大残酷物語、パート2は、驚異ゾーン:知られざる魔境 世界の大驚異ゾーン、パート3は、恐怖ゾーン:ドキッ!!恐怖映画のショックシーン大全集、パート4は、衝撃ゾーン:名作・ショック映画大ロードショー、となっています。1982年が初版ですが、私が持っているのは1993年の第6版ということで、それなりに売れたことがわかります。私が青春時代を過ごした1970年から1980年前半ぐらいまでは、世界各地の奇習や風俗、事故や処刑の瞬間等の衝撃映像を、虚実織り交ぜドキュメンタリー風に仕上げた映画(モンド映画)が大流行していました。実際に映画館で見たことはあまりなかったのですが(もっぱらジャッキー・チェンの映画等にはまっていましたので)、ポスター等の印象が今でもとても強く残っているものばかりです。
いや〜、本は表紙の重要性が一番とは思いますが、この表紙です・・・(苦笑)。この本を平気でレジに持って行って買う小学生とかいたら嫌だったろうなあ・・・
パート1は、イタリアの映画監督で、1961年の『世界残酷物語(原題:Mond cane(犬の世界))』以降、数々のショッキングなドキュメンタリー映画を発表し、上記モンド映画というジャンルを築いた、グァルティエロ・ヤコペッティの作品を紹介しています。
ここでは、『世界残酷物語(1961年)』、『続世界残酷物語(1963年)』、『世界女族物語(1963年)』、『ヤコペッティの残酷大陸(1971年)』、『ヤコペッティの大残酷(1974年)』が紹介されていますが、殺される象と救われる子馬というコントラストが印象的な、ポスターのインパクトが強かったのがこの『さらばアフリカ(1966年)』です。
パート2は、驚異ゾーン:知られざる魔境 世界の大驚異ゾーン、ということで、パート1のヤコペッティ作品以外の、ドキュメンタリー(またはドキュメンタリー風)映画が紹介されています。
南アメリカを舞台にした記録映画で、カンヌでも賞を獲得した『緑の魔境(1953年)』です。この映画によって、人食い魚ピラニアが日本でも有名になったと言われています。
第2次世界大戦中のナチスドイツがユダヤ人などに対して組織的に行った大量虐殺(ホロコースト)を扱ったドキュメンタリー映画『夜と霧(1955年)』です。全32分と非常に短い作品ですが、当時、世界に強い衝撃を与えた作品です。
「廃墟の下に死んだ怪物を見つめる我々は、遠ざかる映像の前で希望が回復した振りをする。ある日のある時期における特別な話と言い聞かせ、消えやらぬ悲鳴に耳を貸さぬ我々がいる・・・」

パート3は、恐怖ゾーン:ドキッ!!恐怖映画のショックシーン大全集、ということで、”残酷!マカロニ・ウェスタン特集”、”パリゾーニ残酷特集!!”他、『ゾンビ』や『ブギーマン』、『エイリアン』、『ヘルナイト』等々、当時のショッキング&ホラー&スプラッター映画をこれでもかと紹介しています(この章が最もページを使っていますね)。写真左側の人の顔は、『ジャンク 死と惨劇(1978年)』のものですね(これも当時ポスター等インパクトがありました)。前の章のものですが、右のサメに食われた人の画像(人喰いサメの恐怖を描いた長編ドキュメント『シャーク(1976年)』)もインパクトありますね・・・。
インパクトのある映画第1弾。フランス・イタリア共同制作の映画『顔のない眼(1960年)』です。この画像には載っていませんが、登場人物であるクリスチアヌの装着するマスクのなんとも恐ろしくも悲しいことといったら・・・。
インパクトのある映画第2弾。タイトルとやはりこの丸禿さんがインパクトありまくりです。〇薬ブルー・サンシャインの影響を受けた禿さんにはご注意を・・・カルト映画化している『悪魔の狂暴パニック(1977年)』です。
インパクトのある映画第3弾。1972年に起こったウルグアイ空軍機571便遭難事故を描いたドキュメンタリー映画、『アンデスの聖餐(1975年)』です。ウルグアイからチリに向かった旅客機が遭難し、雪山で生き残った乗客たちが行なったこととは!?
インパクトのある映画第最後。悪魔とコンピューター、そしていじめられっこが魔剣を持って空を飛ぶ・・・男版キャリーの『デビルスピーク(1981年)』です。クリント・ハワードがいい味を出していて、これまた結構カルト化しています。
パート4は、衝撃ゾーン:名作・ショック映画大ロードショー、ということで、『エレファント・マン(1980年)』を筆頭に、『ホラーワールド(1979年)』や『グレートハンティング1&2(1975年&1976年)、『カタストロフ(1977年)』などが紹介されています。
日曜洋画劇場か何かで見て、当時小学生か中学生だった私に強い衝撃と感動を与えてくれた、鬼才デヴィッド・リンチ監督作品『エレファント・マン(1980年)』です。最後に眠るシーンで泣きました。
ヤコペッティの作品群で撮影を担当していたアントニオ・クリマーティの監督作品、『グレートハンティング(1975年)』です。やはり、ライオンに喰われて足が出ているシーンが印象深いのですが、どうもやらせらしいです・・・(苦笑)。
この本最後の紹介は、こちら。スピルバーグが製作、そして『悪魔のいけにえ』で有名なトビー・フーパーが監督した、『ポルターガイスト(1982年)』です。この後、パート2やパート3も作られるのですが、映画出演者の怪死が続いたということでも話題になりました。
最後におまけで、この本に挟まれていた秋田書店の大全科シリーズのちらしです。大きく、”怪奇”、”クンフー”、”アニメ”、”ホラー”、”怪獣”、”なぞなぞ・クイズ・パズル”、”その他”に分類されていて、私が好きそうなタイトルが多々あります(苦笑)。ちなみに、今回の本の作者は日野康一氏なのですが、他にも『怪奇大全科』や『ホラー大全科』を発行するだけでなく、『ブルース・リー大全科』と『ジャッキー・チェン大全科』も発行されています。話が合いそうです(笑)。


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